「HP15周年記念詩集」2014年秋作成

 

目次

鏡開き           2009・1月

香りの想い出        2012・2月

金環食               ・5月

水やり               ・9月

さかさまの風景           ・9月

すっぱいミカン           ・9月

この国を想う            ・10月

女子大生              ・11月

ゴミ袋の中身は?          ・12月

かんぼうの坂        2013・3月

おめでとうございます        ・5月

ウクレレ              ・6月

失礼ね!              ・8月

なんでかなあ            ・9月

水玉もようの木曜日         ・10月

 

 

 

 


 

 

 

鏡開き

 

 

小豆を

コトコト炊いていると

静かに

アクが浮いてきて

それを

眺めていると

なんだか

小豆の中の

身を守る成分が

少しずつ

放出されていくようで

ちょっと

かわいそう…

でも やっぱり

おいしく

いただきま〜す

 

 

 

 

 


  

「香りの想い出」

 

 

お風呂場のタイルが汚れていたので

私にしては珍しく 洗剤を振りかけて

タワシでゴシゴシ洗っていると…

 

あらっ まあ

この香り!

 

幼い頃の ミルク飲み人形の匂い。

セルロイドではなくて ビニール系だったのかなあ

 

そういえば

歯医者さんで 時々歯を磨いてくれるのだけれど

そのとき使ってくれる研磨剤は

子供の頃好きだった

あのアメリカ製のバブルガム(コミックつき)

の香りがする

 

ふっふっふ

香りの想い出は 楽しいねえ

 

 

 

 

 


 

 

「金環食」

 

 

昨日 金環食が見られました

 

太陽が だんだん欠けていき

そして

オレンジ色のわっかに なりました

これが

めったに見られないという

「金環食」っていうものらしいです

 

 

観察用の色メガネは

間際には売り切れ続出となりました

でも 大丈夫

わたしは 3月末に早々と購入してあったのです

母の分もちゃんと用意して渡してありました

 

日本中の大勢の人が

この時 いっせいに

空を見上げていたのですねえ

 

 

 


 

「水やり」

 

ボォーッと

 

汽笛が鳴る

 

うーん いいねえ この響き

 

小雨が降っているのに

私は

玄関先の植え込みに

水やりしている

 

道行く人が見たら

変なおばさんよね

 

でもね

この程度の雨では

この部分には 雨がかからないのです

 

ヤマモモと モミジのたくさんの葉が

幾重にも重なっているせいです

 

 

 


 

「さかさまの風景」

 

勤め人は

坂を下り

 

小学生は坂を上っていく

 

これが 我が家の前の道路の

いつもの光景

 

あらっ

今朝は 女の子が一人だけ

坂を下っていきます

 

どうしたんでしょう?

忘れ物?

それとも

あと少しで卒業なので 元の小学校へ通っているの?

 

わたしは

こっそり ひっそり

児童 見守り隊

 

 


 

「すっぱいミカン」

 

きみどり色の

すっぱいミカンを

昨日

果物やさんで 見つけました

 

しゅわーっと

口の中いっぱいに広がる

さわやかな酸味

 

小学生の頃の

うんどう会の味

 

 

 

 

(小学校高学年の時 運動会のプログラムの表紙に私の描いた絵を使ってもらいました。) 

 

 


 

 

「この国を想う」

 

こんなに小さい国だけれど

真面目で

勤勉で

思いやりがあって

サービス精神も忘れず

ユーモアを解する

そんな人がいっぱいいる

 

自然災害で大変な目に遭っても

互いに助け合い

譲り合うことができる

 

そして

敬語もちゃんと使える若者だって

たくさんいる

 

わたしは好きだな

そんな日本が…

 

だから

自分やまわりのことだけ考えるのではなく

この国が

世界の国々と

うまくやっていけるように

自国の良さを もっとアピールして

それから

国内の犯罪を なんとか減らしていく努力をして

この国に生まれたことを

誰もが誇りに思えるように

そんな国に 

力を合わせて していければいいね

自分の生まれた国

愛する国のために…

 

 

 


 

「女子大生」

 

実家近くの女子大の学生たちが

 

たくさん歩いていくのを

ぼんやり眺めていたら

 

あの頃の

はずむ心を思い出した

 

戻りたい?

 

もう 戻れないけれど

うきうき はずんで

歩いてみたいなあ

 

もう 一度

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「ゴミ袋の中身は?」

 

今日は

燃やせるゴミ収集日

わたしは

スペシャルゴミを 出しました

 

中身はなんでしょう?

 

赤 黄色 微妙な色合いの落ち葉が

いっぱい詰まっているのです

 

ちょっと

捨てちゃうのが 惜しいような…

 

もう一度

道路いっぱいに

ばらまいてしまいたいような〜

 

そんな カラフルな秋色のコレクションです

 

 

 


 

 

「かんぼうの坂」

 

我が家の近くにある坂道は

一気に歩くと

息切れがしてしまうほどの

急な坂なのだけれど

 

その坂の上り口には

以前

漢方薬局があったのです

今は 大きな青い屋根の家だけ

 

それでも

地元のタクシーの運転手さんには

「かんぼうの坂」で通じます

 

こうして

通称は定着していくのかもしれないね

 

 

 

 

 


 

 

「おめでとうございます」

 

三浦雄一郎さん

八十歳で見事

エベレストに登頂

本当に

おめでとうございます

 

軟弱で山登りなどできない私には

ただ スゴイ!としか

言いようがありません

 

でも

実は

私は 毎日

エベレストを眺めて暮らしているのです

 

え〜っと

それは 本物ではなくて

リビングに飾ってある

エベレストの絵なんですが…

 

冒険

挑戦

勇気 とは

全く無縁の人生を歩んでいる私ですが

こういうニュースは

とっても うれしいです

 

 

 


 

 

「ウクレレ」

 

買い物帰り

家の前まで たどり着いたら

懐かしい笑顔と出会った

 

息子たちの 公園母友達

 

あらっ 

それはなあに?

バイオリン?

 

「ウクレレよ〜

この間 習い始めたところなの」

 

いいなあ

とても楽しそう

なんでも

習い始めは ぐんぐん上達するので

うらやましいなあ

 

あれこれ長年習って

あちこち壁に突き当たってばかりの私

 

じゃあね〜

 

アロ〜ハ〜

 

 


 

「失礼ね!」

 

「おかあさん

うちって

きちゃなかったんやなあ

一緒に住んでいる時には

わからへんかったけど」と

 

久しぶりに帰省した息子が言う

 

まっ

失礼ね!

これでも

君がいた頃よりは

ずいぶん片付いて

きれいになったと思っているのに…

 

必要な物が

いつも

手を伸ばせば

すぐそこにある

そんな

暮らしやすい配置が

私の理想なんですよ〜

 

 

 


 

「なんでかなあ」

 

なんでかなあ

 

美容院で

カットしてもらうときは

自分の髪の毛が

かわいそうだなんて

ちっとも

思わへんのに

 

葉刈りのときには

せっかく伸びたのに

ごめんねと

木に謝ってしまう

 

ふっふっふ

 

おもしろいねえ

 

 

 

 

 

 


 

「水玉もようの木曜日」

 

十月も半ばだというのに

まだ暑い

 

紺地に白い小さい水玉もようの

長めの袖のブラウスを着ることにした

 

タンクトップも

同じような

紺に白の水玉

 

くつ下も

白地にベージュも水玉で

 

あら まあ

日傘も

紺に金色の水玉もよう

 

う〜ん

 

わたしって

水玉もようが

好きだったのねえ

 

 

 


 

 

「損したなあ」

 

駅前で配っているのは

チラシだと思って

手を伸ばさなかったら

ティッシュだったとき

 

パン屋さんのスタンプカードが

あと少しで

期限切れになってしまったとき

 

安いと思って

買った後で

それ以下の値段の物を

見つけたとき 思う

 

ああ

損したなあ…

 


パソコンに初めて触れてすぐに 無謀にも自分のホームページを作ったのはちょうど十五年前の秋でした。

当時まだ高校生だった息子たちの楽しいやり取りを記録しておこう〜

そして見知らぬ誰かさんにも読んでもらえたら楽しいだろうなあという思いで不思議な機械であるパソコンと格闘しながら作りました。

 

あれから ネットの世界もずいぶん変化してきました。

ブログの出現にとまどいながらも 自分も始めるようになりましたが

もっと新しいフェイスブックとは 今の所無縁です。

 

この十五年の間に 本当にたくさんの方とネットで出会いました。

当初は掲示板という形でしかやり取りできなかったものが 今では

ブログのコメント欄で手軽に意思疎通できるようになりました。

私の拙い文章を読んで そうだね〜とコメント下さる方々がいらっしゃらなかったら ここまで長い間継続できなかったことでしょう。

スタート当時からのお知り合いは 本当に少なくなってしまいましたが 日々新たな方々との出会いを期待して これからも

続けていきたいと思っています。十五周年記念に詩集を作りました。これはブログではなく 手書きで書き溜めたものです。

読んでいただけて本当にありがとうございます。


この詩集は 手書きで記録した作品を 手作りの冊子にして 希望された方にお渡ししましたが

もしかして 申込みそびれていた方や ネットでなら見てあげる(笑)という方の為に アップすることにしました。

冊子の方は縦書きです。これを見て やっぱり本物が欲しいわ〜と思われたら どうぞご遠慮なくお申し出くださいね。

 

 

 

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